物質主義と精神

現代の精神医学は物理学、生物学的な方面へ偏っていて、昔ながらの精神医療はないがしろにされている、という話がある。

根本的なことを言うと、精神病の大部分の源とされている脳は、ほかの人体の器官と同じように、霊的な神秘性などは持たない単なる物質である。

ということは脳内物質の働き方や神経ネットワークがどうやって意識を生み出すかを研究し、解明し、制御することが出来るのであれば、直接的に脳に干渉することであらゆる精神病は治すことが出来る、というスタンスである。

ユングやフロイトなど、古典的な学派や、脳に対するソフトウエアとしての「心」に色々な仮説やモデルを立てて研究を積み重ねてきた人間にはこういう流れは非常に評判が悪いらしい。

ユング

カール・グスタフ・ユング(Carl Gustav Jung、7月26日 – 1961年<6月6日)

 

第一、人間の脳の仕組みが解明されてきたといっても、それを解明し、制御する段階にはとてもではないけど到達していない。そんな段階で、脳内物質=薬物万能論を振りかざすのは危険でしかない、と。

統計で言っても、患者の悩みを聞き「共感」を示しながら相槌をうつような精神療法による客観的な治療効果も確かに確認されている。そういう方面の実績を軽視することは精神医学にたいしてマイナスになってしまう。

個人的には症状を完全に治療してしまえるなら問題はないのではないかという立場だが、科学はそこまで成熟はしていないようだ。

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